2022
Space/Prototype
学生とまちをつなぐ、移動する居場所。
まちづくり屋台カー「建ちゃん」は、九州大学の公認サークルである糸島空き家プロジェクト、東京・福岡を拠点にコーポラティブハウスを中心としたまちづくりを行う株式会社コプラス、福岡で移動販売車の製作を行う株式会社オオカミ堂の連携によって生まれたプロジェクトである。
本プロジェクトでは、移動型飲食店としての屋台カーを、単に飲食を提供するための車両としてではなく、学生がまちへ出て、人と出会い、関係を育てていくための小さな拠点として捉えた。
九大祭や糸島市内のイベントへの出店を通して、学生たちは自ら企画し、準備し、販売し、来場者と対話する。そこには、大学の中だけでは生まれにくい地域との接点がある。屋台カーは、食べ物を介して人が立ち止まり、会話が生まれ、まちの中に一時的な居場所をつくる装置となる。
また、「建ちゃん」は学生が集い、語らい、活動を共有するコミュニティの場でもある。移動できるからこそ、大学、地域、イベント会場、まちづくりの現場を横断しながら、その場所ごとに新しい関係を生み出していくことができる。
完成後は、箱崎サテライトのオープニングイベントや、出資者である株式会社コプラスが関わるまちづくりの現場などで活用を進めている。さらに、糸島市・福岡市周辺のイベントや地域活動への出店依頼も受け付けながら、屋台カーの新たな使い方を模索していく。
「建ちゃん」は、移動販売車でありながら、同時にまちに開かれた小さな公共空間でもある。
学生が地域へ出ていくきっかけとなり、人と人、大学とまち、日常とイベントをゆるやかにつなぐ存在として、これからのまちづくりの可能性を広げていくことを目指している。





